免疫不全マウスマクロファージからのH2O2産生機序
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概要
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ヒトの免疫不全症を理解する上での実験モデルとなる免疫不全マウスの腹腔マクロファージを使い,易感染性についての検討をH2O2産生のphenol red酸化を指標として行なった.C3H/HeJ CLPS-non-responder),CBA/N(B cell defect),beige(murin Chediak-Higashi syndrome)マウスを使用したところ,正常形質マウスと比較し,C3H/HeJマウスではフェノール抽出LPSには反応しないがBoivin抗原,MDPには反応し,CBA/N FI雄マウスでは全ての膜刺激物に対して低い反応性を示し,beigeマウスではH2O2産生は充分に行なわれるがその産生が持続しないことがわかった.これらの事実が免疫不全マウスの易感染性の原因のひとつではないかと思われた.
- 公益社団法人 日本皮膚科学会の論文