膿疱形成のみられたleukocytoclastic vasculitis -Schonlein- Henoch紫斑病およびacute generalized pustular bacterid と鑑別困難だった2例-
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概要
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第1例は64歳男子.発熱,左胸鎖関節部腫脹,疼痛にひきっづき,四肢仲側を中心に出血性丘疹や膿疱を生じた.ついで急性腹症,尿異常所見が出現したため,副腎皮質ホルモンの内服投与したところ徐々に軽快したが,6ヶ月後に一一度再発した.第2例は8歳女児.上気道感染様症状と,左足関節の腫脹と疼痛にっいで,下肢に出血性丘疹や紅蛍をもっ比較的大きな膿疱が集族性または播種性に出現した.全身状態は良好で抗生物質にて治癒し,その後も再発をみない.2例とも病理組織学的に角層下膿疱や表皮内膿疱と真皮の leukocytoclasticvasculitis の像,蛍光抗体法で血管壁に lgA の沈着を認めた. acute generalized pustularbacterid および Schonlein-Henoch 紫斑病の関連性を示唆する症例と考え報告した.
- 公益社団法人 日本皮膚科学会の論文
著者
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