Cryoglobulinemiaにおけるkallikrein-kinin酵素系に関する研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Cryoglobulinemia 患者血中における kallikrein-fcinin 酵素系の活性化機構について検討した.患者血漿中の Cl-Inhibitor(Cl-INH) の量はおおむね全経過を通じて,正常人に比してかなり高値に推移したが,症状の軽重に応じて極端に変動し, Cl-INH の著減が kallikrein-kinin 酵素系の活性化さらには病像の悪化を招来するとの結果が得られた.この事より cryoglobulinemia における Cl-INH の増量とは kallikrein-kinin 酵素系の活性化を抑制すべく合目的な現象であると考えられた Cl-INHの著減の因をcryoglobulinの析出という現象との関連性より検討した.可溶性cryoglobulinは寒冷に際して不溶性となり析出するが,その過程でCl-INHを吸着する・この事により Cl-INH が血漿より除かれ著減する事が明らかとなった.不溶性 cryoglobulin は kallikrein-kinin 酵素系の活性化を一方で引き起こすが,その機構とは,cryoglobulin による Hageman factor の活性化に引き続く二次的な prekallikrein 活性化の機構であることが判明した.
- 公益社団法人 日本皮膚科学会の論文
著者
関連論文
- 265 個疹の持続時間の長い特発性じんましんの組織学的観察
- 著明な腹部症状に対して第XIII因子を投与した Schonlein-Henoch Purpura
- 伴性遺伝性魚鱗癬における Steroid Sulfatase 遺伝子の検討
- マスト細胞と皮膚疾患
- 1)老人施設における皮膚科医の活動状況
- Cryoglobulinemiaにおけるkallikrein-kinin酵素系に関する研究