毛包由来と考えられる集簇性稗粒腫(仮称)の1例
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概要
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11ヵ月男児の右上眼険にみられた小豆大,稗粒腫様小丘疹の集簇した小腫瘍につき報告した.病理組織学的には,真皮上層より中層にかけて10数個の嚢腫が密に集箇して認められ,その嚢腫壁は数層の扁平な上皮細胞よりなり,嚢腫壁上部に大形ケラトヒアリン顆粒,嚢腫壁下部に毛包,嚢腫内にケラチン様物質および毛の断端が認められた.この組織像は1956年 Epstein and Kligman が報告した毛包脂腺系由来の稗粒腫に類似し,その臨床像および病理組織像より,本症例を集簇性稗粒腫と仮称した.
- 公益社団法人 日本皮膚科学会の論文