皮膚におけるimmune complexの沈着およびその動態
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概要
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horseradish peroxidase を抗原とした家兎での active Arthus 反応および reversed passive Arthus 反応で,皮膚の immune complex (IC) の動態を光顕的に観察した.両反応において IC はペルオキシダーゼ反応陽性の褐色穎粒として,血管壁とその周辺ばかりでなく広く膠原線維間,基底膜下にも認められ,まず単核細胞に,その後多核白血球に貪食されるなどして24時間後にほぼ消失した.このような IC の動態に対する副腎皮質ホルモン,抗ヒスタミン, DDS の影響は顕著でないことを reversed passive Arthus 反応において明らかにした.抗原に 125T を標識した数種のICを皮内注射して血中への移行を検討した実験では,IC は種類により異なる態度を示した.
- 公益社団法人 日本皮膚科学会の論文