アトピー性皮膚炎と小児乾燥型湿疹における発汗抑制
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概要
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小児乾燥型湿疹,アトピー性皮膚炎,その他の湿疹皮膚炎,および以上を除く一般の皮膚疾患の4群の患者について冬期,前腕屈側健常部皮膚で,硫酸ニコチンによる軸索反射発汗の検査を行なった.一般皮膚疾患患者にくらべて小児乾燥型湿疹患者は著しい発汗低下傾向を示した.アトピー性皮膚炎,その他の湿疹皮膚炎でも10才未満の患者ではかなりの発汗低下傾向が認められたが,小児乾燥型湿疹における発汗低下傾向の方が有意に強かった. 硫酸ニコチンによる発汗の多少はメコリールおよびアドレナリンによる発汗の多寡に一致したので,われわれの観察した発汗低下は軸索反射の機能不仝によるものではなく,汗腺機能の低下によるものと考えられる,
- 公益社団法人 日本皮膚科学会の論文