小児期および思春期に発症した痛風に関する全国調査
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概要
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痛風に関する調査は成人を対象としたものが大部分であり,小児科領域での痛風の頻度を含めた実態はほとんど明らかになっていない.そこで今回,小児期および思春期における痛風の頻度とその実態に関する全国規模の調査を行った(調査期間:平成25年5-7月).小児科を有する全国の935病院を対象に,過去5年間(平成20-24年度)における小児科入院・外来患者数,痛風症例数を一次アンケートにて調査した.痛風症例が報告された場合は,その病態を二次アンケートにて調査した.回答病院数は512(54.8%),痛風報告症例は7例(男児6例,女児1例)であった.痛風発症時の年齢は中央値13.8(範囲12.7-18.3)歳,尿酸値10.1(8.5-11.4)mg/dlであり,7例中6例が何らかの基礎疾患を有していた.今回の調査により,小児期および思春期における痛風の頻度は極めて低く,多くの場合基礎疾患を有していることが明らかとなった.小児および思春期における痛風の頻度は極めて低いが,基礎疾患を有する患児が高尿酸血症を伴う場合には痛風発作に注意する必要があることが示唆された.
- 一般社団法人 日本痛風・核酸代謝学会の論文
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