鼠径部ヘルニア嵌頓22症例の検討
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概要
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当院で手術を施行した鼠径部ヘルニア嵌頓症例を検討し,診断と治療法を考察したので報告する。2008年1月から2013年2月までに当院で手術を施行した鼠径部ヘルニア182例のうち嵌頓例は22例(12.1%)であった。外鼠径ヘルニア7例,大腿ヘルニア9例,閉鎖孔ヘルニア6例で,初診時にヘルニア嵌頓と診断された例は18例であった。徒手整復や自然整復された7例は待機手術となり,11例が緊急手術となった。一方,鼠径部への注意不足でヘルニア嵌頓と診断されなかった4例は,原因不明イレウスとしてHBO(Hyperbaric oxygen therapy:高気圧酸素療法)が施行された(待機手術)。術式は待機手術11例と緊急手術7例の18例がKugel法であった。急性腹症患者に遭遇した際,診察医はヘルニア嵌頓も念頭におき,身体的所見やCT画像所見で鼠径部近傍を確認することが肝要であると考えられた。
著者
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矢嶋 知己
札幌道都病院
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平間 知美
札幌道都病院
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池田 慎一郎
札幌道都病院
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西森 英史
札幌道都病院
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山田 真美
札幌道都病院
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岡田 邦明
札幌道都病院
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秦 史壯
札幌道都病院
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山田 真美
札幌道都病院外科
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