Interventional radiologyを施行された肝損傷の検討
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概要
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目的:IVRを施行された肝損傷の特徴を検討すること。対象と方法:2007年4月1日から2012年9月30日の当院での肝損傷症例を対象とし,急性期出血に対するTAEおよび後期合併症に対してIVRを施行された症例の特徴を後方視的に調査した。結果:肝損傷は43例で,損傷分類はⅠa型1例,Ⅰb型16例,Ⅱ型2例,Ⅲa型20例,Ⅲb型4例であった。急性期出血に対するTAEは9例に施行され,下大静脈損傷を合併していた1例に手術を併用した。急性期死亡はPs0.5未満の2例であった。後期合併症ではbiloma2例にエコーガイド下経皮的ドレナージ,胆汁漏2例にエコーガイド下経皮的ドレナージ後に手術,肝膿瘍1例に経皮的ドレナージ,仮性動脈瘤1例にTAEが施行された。結論:肝損傷に対するIVRは循環の安定した急性期動脈性出血と後期合併症のbiloma,肝膿瘍と仮性動脈瘤に有効であった。
- 日本腹部救急医学会の論文