気管支性肺嚢胞壁発生肺癌の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
術前診断した,稀な気管支性肺嚢胞壁発生肺癌の1例を経験した.症例は64歳男性,喫煙指数=400,複視の精査での胸部CTで,右下葉に壁の肥厚を伴う4.3 cm大の嚢胞を認めた.Multidetector-row CT(MDCT)のmultiplanar reconstruction(MPR)像で嚢胞壁に不整を伴う肥厚があり,FDG-PETでその肥厚部に高集積を認めた.喀痰細胞診で扁平上皮癌を認め右下葉切除術を行い,気管支性肺嚢胞壁発生肺癌(pT1aN0M0)と診断した.術後6ヵ月の現在再発なく経過中である.嚢胞性肺疾患から発生する肺癌の多くは気腫性肺嚢胞で,気管支性肺嚢胞から発生した肺癌は,自験例を含め8例のみであった.自験例は肺内嚢胞型の気管性肺嚢胞から発生した肺癌で,その診断にはMDCTのMPR像やFDG-PETや喀痰細胞診が有用であった.
- 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会の論文
著者
関連論文
- VD-021-3 腹腔鏡補助下幽門側胃切除術におけるD2郭清の妥当性についての検討(鏡視下手術・胃-1,一般ビデオ,第110回日本外科学会定期学術集会)
- V-1-78 上部胃癌に対する腹腔鏡補助下胃全摘術・リンパ節郭清の適応拡大(胃1,一般演題(ビデオ),第63回日本消化器外科学会総会)
- 気管支性肺嚢胞壁発生肺癌の1例