嚥下造影検査食の現状に関する全国25施設の調査報告
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概要
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【目的】嚥下造影(VF)検査食の実態把握を目的に、全国25施設の使用状況と物性分布を調査した。【方法】VF検査手順の規定がある25施設から、VF検査食の種類、組成および調製方法を調査し、形状別に分類後、物性を評価した。【結果】全国25施設で合計155種類(最少2種類、最多12種類、平均6.2種類)のVF検査食が使用されていた。硫酸バリウムは17施設で、ヨード系造影剤は11施設で使用されていた(重複あり)。形状別では液体が80%、とろみ・ペースト状が76%、ゼリー状が96%、その他食事に近い固形物が72%の施設で使用されていた。物性は、液体の粘度は1~ 116 mPa・sとほぼ共通していたが、とろみ・ペースト状の粘度は79~ 1,984 mPa・sに幅広く分布し、「濃い」「薄い」の用語が示す物性は施設により差が大きかった。ゼリーはかたさ640~ 48,000 N/m 2 、付着性900 J/m 3 以下、凝集性0.2~ 0.9の範囲に分布していた。【結論】VF検査食の種類は様々であり、物性に関しては、液体やゼリーはほぼ共通していたが、とろみ・ペースト状の検査食は施設間の差が大きかった。
- 日本静脈経腸栄養学会の論文
著者
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太田 喜久夫
日本栄養材形状機能研究会
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重松 孝
日本栄養材形状機能研究会
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伊藤 彰博
日本栄養材形状機能研究会
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東口 高志
日本栄養材形状機能研究会
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巨島 文子
日本栄養材形状機能研究会
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栢下 淳
日本栄養材形状機能研究会
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白木 亮
日本栄養材形状機能研究会
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藤谷 順子
日本栄養材形状機能研究会
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山中 英治
日本栄養材形状機能研究会