マウスモデルから臨床を見据えた膵癌基礎研究の展開
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概要
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膵癌の基礎研究は,遺伝子改変マウスによる膵発癌モデルの樹立によって,臨床における膵癌の発癌・進展経過や生体内の癌微小環境を模倣した状態での研究が可能となり,基礎と臨床を結ぶトランスレーショナルリサーチの展望が大きく開かれた.実際に,新しい治療法がモデルで検討され,臨床試験へと繋げられている.膵癌の発癌・進展機序の解明,早期診断法・予防法の開発にも有用であり,また,膵癌の起源についてのマウスモデルでの検証など,さまざまな展開が試みられている.臨床を見据え,膵発癌モデルを駆使した研究の成果から,膵癌の実臨床を変えるbreakthroughの出現が期待される.
- The Japanese Society of Gastroenterologyの論文