モンゴル地域の馬乳酒における乳酸菌分布について
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概要
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モンゴル国と中国内モンゴル自治区の異なった家庭の10種類の馬乳酒試料からそれぞれ113株と141株の乳酸菌合計254株を分離し,それらの形態学的,生理生化学的性状ならびに16S rDAN の相同性をもとに同定した。モンゴル国試料では乳酸球菌 5 種34株と乳酸桿菌 6 種79株,また中国内モンゴル自治区試料では乳酸球菌 5 種94株と乳酸桿菌 2 種47株であった。モンゴル国試料には乳酸球菌として Lactococcus lactis subsp. lactis (15.9%), Leuconostoc mesenteroides subsp. dextranicum (9.7%)などが,乳酸桿菌として Lactobacillus curvatus (33.6%), Lactobacillus paracasei subsp. paracasei (19.5%), Lactobacillus brevis (14.2%)などが多く分離された。一方,中国内モンゴル自治区試料では乳酸球菌として Lactococcus lactis subsp. lactis (42.6%), Leuconostoc lactis (9.9%)および Leuconostoc mesenteroides subsp. mesenteroides (8.5%)などが,乳酸桿菌として Lactobacillus paracasei subsp. paracasei (31.9%)と Lactobacillu curvatus (1.4%)などが多く含まれていた。以上の結果より優勢な菌種としては Lc. lactis subsp. lactis, Lb. paracasei subsp. paracasei などの中温性ホモ型乳酸菌が主に分離され,モンゴル国試料からは高温性ホモ型乳酸菌の Streptococcus thermophilus と Lactobacillus acidophilus が検出された。
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日本酪農科学会 | 論文
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