曲面型の非交互π共役系における三次元的な分子内スピン間相互作用：コラヌレンを基盤とした安定中性ジラジカルの合成と性質
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
近年、フラーレンなどの曲面π共役型有機分子についての研究が盛んに行われている。我々は、曲面π共役系間での相互作用を分子レベルで解明するためのプローブとして電子スピンに着目し、フラーレンの部分構造であるコラヌレンを基盤とした曲面π共役型安定中性ラジカルの合成研究を行っている。最近、コラヌレンにフェノキシルラジカルを一個導入した誘導体を合成・単離し、スピン非局在化様式を明らかにした。今回、コラヌレンにフェノキシル部位を二個導入した誘導体の合成、単離に成功し、結晶構造解析、ESR、SQUID測定および量子化学計算からスピン間相互作用について考察した。
- 基礎有機化学会（基礎有機化学連合討論会）の論文
基礎有機化学会（基礎有機化学連合討論会） | 論文
- 開口部サイズの精密制御：含セレン開口C60の合成と性質
- CO2吸蔵状態にあるアザカリックス[4]アレーンの結晶構造解析
- スピロ縮環トラキセン誘導体の合成と性質
- ミクロからマクロスコピックタイムスケールへの光による時間軸変換：アゾベンゼンを末端に有するビオロゲン誘導体とPillar[5]areneとのホスト－ゲスト錯体形成
- 新しいドナー分子, テトラチアフルバレノキノン(チオキノン)-1,3-ジチオール(ジセレノール)メチドのFeX4(X=Cl, Br)塩の結晶構造および電気伝導・磁気性質