自己集積化により構築されるかご状錯体の磁気的相互作用に関する研究
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概要
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シアン化物イオン架橋金属多核錯体は、金属イオン間の電子的・磁気的相互作用により興味深い物性を示す。これまでに当研究室では、自己集積的に構築された鉄及びニッケルイオンからなるかご状10核錯体(Et<SUB>4</SUB>N)[Ni(L<SUP>R</SUP>)<SUB>2</SUB>]<SUB>6</SUB>[Fe(CN)<SUB>6</SUB>]<SUB>4</SUB>(PF<SUB>6</SUB>) ( L<SUP>R</SUP> = <I>N</I>-(2-pyridylmethylene)- (<I>R</I>)-1-phenylethylamine)が基底高スピン錯体となることを報告している。本研究では電子移動に伴うスピン転移(ETCST)の発現を目指し、鉄及びコバルトイオンの組み合わせをもつかご状10核錯体(Et<SUB>4</SUB>N)<SUB>2</SUB>[Co(L<SUP>R</SUP>)<SUB>2</SUB>]<SUB>6</SUB>[Fe(CN)<SUB>6</SUB>]<SUB>4</SUB>(X) ( X = BF<SUB>4</SUB><SUP>-</SUP>(1), [Ni(mnt)<SUB>2</SUB>]<SUP>-</SUP>(2) (mnt = dimercaptomaleonitrile))を合成し、構造と磁気的性質について検討した。
- 基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)の論文
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会) | 論文
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