QM/MC/FEP法を用いたピペラジンと臭化ベンジルのSN2反応に対する溶媒効果の理論的研究
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概要
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ピペラジンと臭化ベンジルの反応では誘電率が異なる溶媒中での活性化自由エネルギーΔG<SUP>‡</SUP>に大きな差が見られないことが実測されている。例えば、i-BuOHとホルムアミドの誘電率の差は93.0あるにも関わらず、303Kにおけるi-BuOH及び、ホルムアミド中のΔG<SUP>‡</SUP>の差は0.8kcal mol<SUP>-1</SUP>と実測されている。これに対し、(MP2/6-31G*,PM3)レベルのQM/MC/FEP計算により得られたΔG<SUP>‡</SUP>には大きい差(17.0kcal mol<SUP>-1</SUP>)が認められた。一方、i-BuOH中での計算値と実測値(21.3,20.8 kcal mol<SUP>-1</SUP>)は良い一致を示している。本研究では、この違いをピペラジンへの溶媒和を考慮することで、実測値を再現することを試みた。
- 基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)の論文
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会) | 論文
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