ビフェニル骨格を含む三重項ビラジカル誘導体の固相‐固相転移と磁性
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概要
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以前に我々はビフェニル-3,5-ジイルビス(<I>t</U>-ブチルニトロキシド)(bpbn)及び、その誘導体の構造と磁性を報告した。これらの物質はN-O基間が近接していて反磁性を示し、さらに昇温すると常磁性へ不可逆な転移を示した。4'-位置換分子よりも対称性の悪い3'-位置換分子の方が転移温度や融点は下がることから、今回は新たに3'-位、2'-位に置換基を導入し、固相‐固相転移温度を室温に近づけ、室温をまたぐ磁性制御を目指した。また、それらの構造と磁性から、N-O基間距離がそのvan der Waals半径和よりも大きいと常磁性、小さいと反磁性を示すことが分かった。
- 基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)の論文
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会) | 論文
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