全橋模型試験による低主塔斜張橋の耐風挙動に関する検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
低主塔斜張橋(中央支間長:575m,主塔高さ:95.5m)の動特性及び耐風挙動について,全橋模型試験およびガスト応答解析により検討を行った.主塔及び主桁剛性が同一で標準高さ(149m)の主塔を有する斜張橋と比較して,低主塔斜張橋の鉛直たわみ1次モードの固有振動数は30%程度低下し,ガスト応答解析で算出したガスト応答は大きな値となった.全橋模型試験では一様流中において部分模型試験では確認されなかった鉛直たわみ1次モードおよび2次モードの渦励振の発現が確認された.一方,境界層乱流中では渦励振は発生しなかった.また,いずれの気流中でもフラッター照査風速内において不安定振動は発生しなかった.境界層乱流中で確認されたガスト応答振幅はガスト応答解析結果と比較して大きかった.これは実験と解析で気流の鉛直成分の乱れ強さが異なることが主な要因であるが,乱れ強さや乱れのスケールの差異を考慮しても鉛直たわみ成分については実験の方が大きな振幅であった.
- 一般社団法人 日本風工学会の論文
一般社団法人 日本風工学会 | 論文
- CFD による火災旋風と火の粉の飛散解析
- ガストフロントの突風構造
- 数値流体解析による超偏平矩形断面におけるねじれ1自由度振動時の非定常空気力の算出
- 送電用鉄塔の耐風設計のための風向別基本風速に関する検討
- 風向別風速を用いた送電鉄塔の耐風設計法に関する研究 : 「送電用鉄塔の風荷重指針(案)」の骨子