観測突風の統計的評価と車輌形状物体のオーバーシュート風力の試算
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概要
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竜巻等の突風は死傷者などの重大な被害をもたらすことから,突風による非定常空気力が注目されている。しかし,被害を発生させた突風を捉えた観測事例は非常に少なく,国内の突風観測に関する報告はあるものの,電車や建物などに影響を及ぼす突風の特性は明らかではない。本論では風力のオーバーシュート現象を発生させる視点で観測記録から立ち上がり時間の短い突風の選出し,その特徴を分析した。さらに,既往の実験結果に等価な無次元パラメータを持つ観測突によって,実大構造物に作用するオーバーシュート風力に相当する定常風速と観測突風風速との比較検証を行った。観測突風情報にもとづいて算定したオーバーシュート風力は,Gumbel分布の確率密度関数で概ね近似でき,実大構造物に生じる超過確率10%のオーバーシュート風力を作用させるために同等な風速は観測突風より大きい。
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一般社団法人 日本風工学会 | 論文
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