竜巻状流れ場における飛散物の飛行軌道
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概要
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近年は台風や竜巻といった突風による被害が増加している傾向にあり,飛散物による被害も数多く確認されている.最近では 2012 年 5 月 6 日茨城県つくば市など 3 地域で同時期に発生した竜巻が記憶に新しい.この災害で多くの飛散物の被害があったと報告されている.そこで本研究では6自由度運動方程式に建物の倒壊や窓ガラスの破壊される可能性が高い竜巻状流れ場を導入し,平板状飛散物の6自由度運動シミュレーションを行った.そして,平均飛散軌道に対する辺長比、飛散開始位置、立川数、流れ場の影響を調べた.飛散物は竜巻を中心に旋回しながら飛んでいることがわかり,立川数,飛散開始位置,辺長比にそれぞれ変化を与えた結果に共通して,竜巻の流れ場を上から見た平面において,ある円の半径に軌道が収束するという軌道を描く特徴が見られた.この半径の広がりに影響を与えるのは竜巻の最大接線風速であることが分かった.
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一般社団法人 日本風工学会 | 論文
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