明石海峡大橋に生じる連成フラッターに対する構造連成の影響
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概要
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明石海峡大橋の全経模型風洞試験で生じた連成フラッターの挙動は従来の鉛直たわみ・ねじれの2自由度連成フラッター解析では再現できず,非定常抗力による水平たわみ振動も含めた3自由度連成フラッター解析の必要性が提唱された.しかし,水平たわみ振動は桁断面の風向に対する相対迎角の変化を生じさせないため,2自由度連成フラッターのように空力連成が生じるとは考え難い.そこで,本研究では新たに提案した3自由度step-by-step解析及びマルチモードstep-by-step解析を用いて,水平たわみ振動に関する影響について検討を行った.その結果,明石海峡大橋の連成フラッターは,鉛直たわみ・ねじれの2自由度空力連成に,ねじれ・水平たわみ間の構造的な連成作用が働き,発生したことが明らかになった.また,この構造連成によって生じる項を加えた2自由度運動方程式を用いて,その特性を再現することができた.
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