風力発電設備の風応答予測に関する研究
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概要
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本研究では400kWストール制御の風車を対象に現地観測を行い、実風車の固有振動数と減衰特性を明らかにし、観測結果と比較し、以下の結論を得た。1)観測された応答加速度からは、低い振動数の0.81Hzと2.43Hzはタワーの1次とブレードの1次固有振動数に対応していることが分かった。2)観測された応答加速度から求められたナセル方向とナセル直角方向の構造減衰比はそれぞれ約1%と0.6%であることがわかった。3)風車の各部分を詳細にモデル化した風車全体のモデルを用い、固有値解析により、観測された風車のすべての振動数を精度よく再現できた。一方、ブレード、ハブ、ナセルをタワー頂部の集中質量として簡略化したタワーモデルを用いる場合に、風車タワーの1次固有振動数を約5%に過大評価した。4)風応答解析により求められたタワー基部の曲げモーメントは観測値とよく一致し、本研究で開発された風応答解析の精度を確認できた。
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一般社団法人 日本風工学会 | 論文
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