産業看護職が果たしてきた役割と今後の展望
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概要
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1972年に職業病予防を目的に制定された労働安全衛生法は,時代とともに私傷病(作業関連疾患)への配慮も含む内容に変わり,近年では労使の参加・協力の枠組みも示されるようになった.今後は,拡充された労働安衛衛生法の目的達成のために,労使主体による予防活動のさらなる推進が重要になるが,それには全ての労働者に対して,自主的活動を行える力をエンパワーメントする必要がある.看護とは,対象者の潜在能力を引き出し最大限に発揮できるようエンパワーメントすることであり,環境改善やポピュレーションアプローチを含む活動であることを,既に1850年代にナイチンゲールが説いた.また保健師とは,当事者が自らの健康課題を解決するプロセスへの援助を核とし,コミュニティを基盤に健康問題をとらえ,予防につながる組織的な取り組みを担い,公的責任を志向する公衆衛生専門職である.保健師や看護師(両者を総称して「看護職」)の活動基盤は「エンパワーメント」の理論と技術であり,今後,労使自主対応型の労働安全衛生を推進するにあたり,重要な役割を担える専門職である.
- The University of Occupational and Environmental Health, Japanの論文
The University of Occupational and Environmental Health, Japan | 論文
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