埋立後長期間を経過した廃棄物の生物分解性を把握する手法に関する基礎的研究
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概要
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埋立処分場の閉鎖後維持管理では,廃棄物が安定化するには将来どのくらいの時間がかかるのか,あるいは閉鎖時に埋立物がどの程度の生物分解性を有するのかといった情報は極めて重要である.しかし,難分解性有機物を主な構成物とするため,既往の試験法では分解性ポテンシャルを把握することは困難である. 本研究では,埋立から長期間が経過した廃棄物の生物分解性を把握するための妥当な手法を見出すことを目的に,閉鎖後の処分場から得た廃棄物を対象に,既往の試験によりその分解特性について議論すると共に,試料に水熱処理を施すことで生物分解性試験の試験期間短縮と全分解性ポテンシャル把握が可能となるかについて検討した.従来の試験法のみでは,試料中炭素の分解率は17%程度と低く,120日間の試験でも多くが未分解のまま残存した.水熱処理を施した試料では,半分の期間で有機炭素の50%がガスに転換し,前処理の効果が認められた.
- 一般社団法人 廃棄物資源循環学会の論文
一般社団法人 廃棄物資源循環学会 | 論文
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