下水汚泥焼却灰の溶融処理を用いたリン肥料の作製条件の明確化及び環境安全性の評価
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概要
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下水汚泥焼却灰の有効利用およびリンの循環利用の観点から、溶融処理を用いたリン肥料を作製可能な条件を明確化し、金属含有量及び溶出挙動からリン肥料の安全性及び環境安全性を重を検討した。下水汚泥からリン肥料を作成する場合に、十分な品質を確保できる灰組成適用範囲を明確にし、この範囲内に調整することでク溶性P2O5基準を満たすことを確認した。また実焼却灰に副原料を添加した調整灰を用いてスラグ肥料を作製した結果、灰組成適用範囲は実焼却灰においても適用可能であることが確認できた。そして、溶融処理工程によって灰組成中のPbは1/10以上が分離可能であり、リン肥料の重金属含有量は肥料取締法基準の1/10~1/100の含有量となった。一方、肥効成分は水との接触後速やかに溶出率がほぼ100%となるが、重金属類は溶出率は低く、肥効成分が選択的に溶出することからリン肥料の肥効性と安全性を確認した。
- 一般社団法人 廃棄物資源循環学会の論文
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