廃CCA処理木材の木質成分の再資源化
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概要
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Cu、Cr、Asを含むCCA処理木材は防虫・防腐効果を有するため、建物の土台材や木製電柱などに使用されており、今後大量に排出されると予想されている。また、その一方で、建設リサイクル法の施行に伴い、廃CCA処理木材の適切な再利用法が求められている。本研究では廃CCA処理木材中のCCAの分布を調査し、穏和な分離条件で木質成分の損失を少なく、かつCCAを効率的に分離する条件について検討することを目的とした。EPMAを用いた分析の結果、CCA処理木材中のCCAは網目状のリグニン層に偏在していることがわかった。過酸化水素を用いた抽出処理では、過酸化水素の濃度が高いほど高いCCA抽出率が得られた。固液比15ml/gの4%過酸化水素で抽出時間3h、抽出温度90℃におけるCu、Cr、Asの抽出率はそれぞれ96%、68%、66%であった。一方、木質成分の損失は25%にとどまっておりホロセルロースも56%が維持されていた。今後、CCA抽出方法の改善を行う必要がある。
- 一般社団法人 廃棄物資源循環学会の論文
一般社団法人 廃棄物資源循環学会 | 論文
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