都市ごみ焼却飛灰中の水銀のpH依存性溶出挙動
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
2種類の焼却飛灰とそのキレート処理物からの水銀の溶出挙動を調べた。両者の含有量はほぼ同じオーダーであったが、環告13号法では一つの飛灰のみで埋立基準を越え、両者の溶出濃度は大きく異なった。pH依存性試験を行い、飛灰に含まれている水銀のpH依存性溶出挙動を把握したところ、両者の溶出パターンは大きく異なり、飛灰中の水銀の存在形態が異なることが示唆された。また環告13号法の埋立基準を越えなかった飛灰でも、pHが変動すると埋立基準を超過する溶出が起きる可能性があることが示された。埋立基準を越えた飛灰に対し、キレート薬剤を用いて安定化処理を行い、その処理物に対してpH依存性試験を行った。キレート処理により、水銀の溶出濃度は最大で4オーダーほど低下し、実環境中で取り得るpH範囲であれば埋立基準以下に溶出を抑えられる事が確認された。
- 一般社団法人 廃棄物資源循環学会の論文
一般社団法人 廃棄物資源循環学会 | 論文
- 最終処分場におけるコロイド溶液を用いた自己修復型ライナーシステムに関する実験的検討
- LCA手法による家庭系生ごみ処理の地域システム評価 : コンポストの普及率等の実際的条件を考慮した分析
- 厨芥を対象とした水蒸気ガス化に関する基礎的研究
- 生ごみバイオガス化施設におけるメタン回収量, 環境保全性, 経済性の検討
- アンケート調査による北海道における牛ふん尿の自動撹拌式堆肥化施設とバイオガス化施設の設置効果の解析