長期保管を想定した金属水銀の安定化手法の検討
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概要
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水銀の輸出禁止に伴って発生する余剰水銀は有害廃棄物となるため、国内で安全に長期保管することを想定しなければならない。本研究では、安定な化学形態として知られる硫化水銀を保管形態として想定し、遊星型ボールミルによる金属水銀の硫化による安定化を検討した。安定化によって得られた硫化物からの水銀揮発性を評価した結果、化学両論比通り(モル比S/Hg=1.0)で混合した硫化物からの水銀揮発性は高いことが明らかとなり、化学両論比よりもわずかに硫黄を過剰(モル比S/Hg=1.05)に添加することで、試薬と同等のレベルまで揮発性と溶出性を抑制できることがわかった。また、粉体の飛散を考慮し、硫化物のセメント固化を試みた結果、硫化物の配合率40%において水銀の溶出性を低く抑えることができるとともに、固化体の強度も基準を満たすことができた。
- 一般社団法人 廃棄物資源循環学会の論文
一般社団法人 廃棄物資源循環学会 | 論文
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