亜臨界水熱処理によるホタテ内蔵からの液肥回収に関する研究
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概要
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本研究では、臨界点(374℃、22.1MPa)以下の亜臨界水を用い、ホタテ内蔵から液肥を回収することを目的とした。そのため、水熱処理の温度・圧力、滞留時間、固液比などの条件を変化させ、ホタテ内臓中の肥料成分を液中に効果的に抽出しながら、カドミウム等の重金属の溶出を残渣に抑える最適条件を調べた。その結果、肥料成分が最も多く液中に抽出され、阻害成分の抽出が抑えられる亜臨界水熱条件として200℃(圧力1.35MPa)、滞留時間20分、固液比=10が求められた。この条件で得られた液体生成物の組成を市販の液肥成分と肥料取締法に定められている重金属の最大含有許容量に比較した結果、窒素とカリウムの肥料成分濃度は、市販の液肥と同程度あるいはそれ以上含まれており、阻害成分であるカドミウム、クロム、鉛、ニッケルなど重金属においては含有許容最大量を大きく下回ることから、液肥として品質と安全性が確認できた。
- 一般社団法人 廃棄物資源循環学会の論文
一般社団法人 廃棄物資源循環学会 | 論文
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