循環資源の潜在的汚染性管理に向けた情報的措置に関する一考察
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概要
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近年、製品中に使用されている含有物質(特に金属資源と化学物質)に対する関心が高まっている。本研究は、一般的に潜在的資源性及び潜在的汚染性の双方の性質を併せ持つ廃棄物や循環資源の取引について情報的観点から考察した。その結果、廃棄物管理・リサイクル工程では、潜在的汚染性に関する情報が取引者間で共有・伝達されにくく、また「情報の非対称性」に起因して、潜在的汚染性が顕在化するプロセスが発生し易いことが分かった。一方、有価で取引される「廃棄物に当たらない循環資源」に対しては、現状では潜在的汚染性に関する情報を共有・伝達する施策が欠如している。そのため、特に循環資源取引市場では、循環資源の資源性が過大評価される一方、汚染性が軽視される傾向にある。したがって、潜在的汚染性に関する情報の適正な開示、共有、及び提供に関する施策が、循環資源を含む廃棄物等の取引全体に適用されることが必要である。
- 一般社団法人 廃棄物資源循環学会の論文
一般社団法人 廃棄物資源循環学会 | 論文
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