ブラウン管ガラスからのPb溶出量に対する微細粒子の影響
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概要
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ブラウン管ガラス(CRT)からの有害金属の溶出について、元素組成の分析と溶出実験により検討を行った。4種類のブラウン管ガラス(パネルガラス、フリットシール、ファンネルガラス、ネックガラス)を調査した。日本の溶出試験である環告13号では、4種類のろ紙を使用した。走査型電子顕微鏡を用いて、ろ紙の構造と捕捉された残渣の観察を行った。その結果、環告13号で規定されている孔径1.0 mガラス繊維ろ紙でろ過を行った場合において、フリットシールを含むガラスサンプルと、ファンネルガラス単独のサンプルのろ液から、それぞれ2.5および0.83 mg/Lの鉛が検出された。これらは、埋立判定基準0.3 mg/Lを上回る。走査型電子顕微鏡観察や繰り返し洗浄試験の結果から、環告13号試験で検出された鉛は微細粒子の状態であることが示された。さらに、繰り返し洗浄試験では、ガラスサンプルに付着する微細粒子の洗浄後も鉛の溶出は継続し、溶解や内部拡散などの洗浄以外のメカニズムも長期的に重要であることが示された。
- 一般社団法人 廃棄物資源循環学会の論文
一般社団法人 廃棄物資源循環学会 | 論文
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