UASBリアクターによる生ごみ可溶化液を用いたグラニュール形成
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概要
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本研究では、生ごみを嫌気的に可溶化させ、固液分離後の溶液分を基質として用い、消化汚泥からグラニュール形成を試みた。さらに、基質濃度と流速を段階的に変化させることによって、それらの運転パラメータが微生物集積ならびにグラニュール形成に与える影響を評価した。有機物負荷量8.16kg-COD/m3/dayから20.41 kg-COD/m3/dayにおいては、COD分解率は基質流速の増加に伴い、98%から45%に減少し、RUN5以降には、処理水中のVFAsが2000mg/L以上の蓄積が確認され、pH7.0以上から89日目にはpH6.3に低下した。RUN1からRUN3において、汚泥の沈降速度は0.15から0.63cm/minに増加したが、メジアン径の顕著な増加は確認されなかった。一方、RUN4からRUN6において、メジアン径は47.9μmから101μmへ、汚泥の沈降速度も0.75から1.00cm/minへと著しく増加した。本研究における沈降速度の増加は、実験開始時に用いた消化浮遊汚泥が生ごみ可溶化基質を分解する過程において微生物が高密度に造粒されたことによるグラニュール化によってもたらされたものと考えられる。
- 一般社団法人 廃棄物資源循環学会の論文
一般社団法人 廃棄物資源循環学会 | 論文
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