塩ビ壁紙廃材の熱処理物を用いたアスベスト処理試験
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概要
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アスベストは、耐熱性・耐酸性・耐アルカリ性など、多くの優れた性質を持つ天然鉱物である。その反面、肺がんや中皮腫などの健康障害を引き起こす原因となることが判明している。今後、建築物の解体による含アスベスト材の総排出量は約4,000万tと言われ、年間100万t前後の排出が見込まれている。2005年以降、様々な無害化処理が検討されており、その中でも有力視されているのが、塩類を用いた低温での無害化処理である。当社では塩ビ壁紙を加熱処理により有用な炭化物を得る製造プロセスの開発を行っている。この炭化物に含まれている塩化カルシウムと炭酸カルシウムに着目し、アスベスト処理の可能性を調査した。塩ビ壁紙廃材から得られる炭化物とクリソタイルアスベストを混練し、700℃~800℃燃焼処理することで、溶融状態になり、その結果繊維状物が消失することが確認できた。
- 一般社団法人 廃棄物資源循環学会の論文
一般社団法人 廃棄物資源循環学会 | 論文
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