健康推進員の活動意識 経験年数別での比較
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概要
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目的:保健分野の住民組織活動の一つとして,行政養成型ボランティアである健康推進員(以下,推進員)活動が存在する。本研究では,推進員の持つ活動意識を経験年数別に比較することを目的とした。<br/>方法:対象は,S 県 A 市および B 市で活動する健康推進員600人であり,2004年11月に郵送法による無記名自記式質問紙調査を実施した。調査項目は,基本属性,推進員活動状況,推進員活動への自己評価,自尊感情,地域に対する意識であった。<br/>結果:有効回答数は514票(有効回答率85.7%)であった。4~8 年群,9 年以上群の推進員は,1~3 年群の推進員に比べ,やりがいや自己成長感が高かった。同時に,経験年数の長い推進員ほど,活動に困難を感じている割合が高かった。一方,活動に負担を感じている割合は,4~8 年群の推進員で最も高く,9 年以上群の推進員が最も低かった。また,経験年数の長い推進員ほど,組織内でのまとめ役を担っているという意識や役割に対する責任感が高いという結果であった。<br/>結論:推進員活動の活動体制を考える際には,本研究で明らかになった経験年数別での推進員の活動意識の違いを考慮することが重要であると考えられた。
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