汎下垂体機能低下症,両側水腎症を合併したEEC症候群の一例
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概要
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EEC症候群は,指趾欠損(ectrodactyly),外胚葉形成不全(ectodermal dysplasia),口唇・口蓋裂(clefting)を三主徴とする奇形症候群で,1970年にRüdigerらがこれらの頭文字をとり最初に報告した.<BR>患者は生後1ヵ月の男児である.出生時,裂手,裂足,欠指(趾),合指(趾),両側口唇口蓋裂,中間顎の著しい突出を認めEEC症候群と診断,並びに両側水腎症,巨大尿管症による腎機能低下を認めた.また,明らかな下垂体機能不全は認められなかったが,感染を契機に電解質異常を来しており,下垂体の予備能力は低いと考えられ,中隔視神経異形成は除外できたが汎下垂体機能低下症と診断された.3ケ月時両側口唇鼻腔底形成術を,1歳8ヶ月時に口蓋形成術(Furlow法)を施行した.周術期に腎機能の低下はなく,経過良好である.
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Japanese Cleft Palate Association | 論文
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