早期に口唇裂手術が行えなかった原因の検討:-生後90日を越えた症例を中心に-
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概要
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われわれは口唇裂に対して,1986年7月以来,チーム医療として取り組み,生後可及的早期に手術を行うことを目指してきた。それより7年の症例の集計を1993年に行い,すでに文献に記載した。今回は1993年7月以降5年間の症例の集計を行い前回の集計と比較し,また手術に対する遷延要因について検討した。その結果,90日以内の手術施行例は前回74.1%であったのに対し,90%と増加していた。また手術が90日以降になった原因は,両側唇裂では100%が重篤な合併症による遅延であった。それに対し,片側唇裂の場合は合併症が阻害要因である手術の遅延は44%にとどまり,むしろ軽度な唇裂症例で,なんら阻害要因は無い症例が手術を遅らせている傾向が認められた。
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