19歳まで未手術の両側唇顎口蓋裂患者の1例
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概要
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19歳の両側唇顎口蓋裂未手術例遭遇し治療をする機会を得たので,顎顔面形態および歯列弓形態を分析した。顎態模型の分析から,premaxillaは突出しており,上顎歯列弓長径は大きく,幅径は小さかった。頭部X線規格写真分析ではANBおよびConvexityは相対的な上顎前突を示したが,SNAは正常範囲内であった。また,SNBは下顎の後退を示した。下顎角は開大しており,下顎下縁平面角も大きかった。上顎中切歯は,術前には突出していたが,術後はやや後退した。これらの結果から,両側唇顎口蓋裂の患者は正常な上顎発育能を有するものの上顎歯列弓幅径は,非破裂例より狭窄しており,良好な上顎歯列弓形態を獲得するには,早期からの顎誘導や適切な歯科矯正治療を行うことが必要であると思われた
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Japanese Cleft Palate Association | 論文
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