仮想腹腔鏡支援により切除部位を同定し得た膵インスリノーマの1例
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概要
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症例は77歳女性.突然の意識消失発作にて当院受診.術前の血清生化学検査,CTおよび選択的動脈内カルシウム注入法にて膵体部のインスリノーマと診断された.CTより仮想腹腔鏡を作成し,その画像データをiPadに転送,術野映像との比較確認を可能として腹腔鏡手術を行った.腫瘍は腹腔鏡観察下では同定不可能であったが,主要血管から仮想画像を参考にすることにより,適切な膵切離ラインを決定可能となり,腹腔鏡下膵体尾部切除を安全に施行.術後経過は良好で合併症なく退院した.仮想腹腔鏡を用いた手術支援は,手術のナビゲーションアイテムとして有用であり,特に肉眼上同定不可能な実質臓器の腫瘍切除においては,安全と質を確保する上で必須である.
- 昭和大学学士会の論文
昭和大学学士会 | 論文
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