肘関節運動を力源とした前腕能動義手制御システムの開発(第2報):—体験用前腕能動義手における筋電図分析と酸素摂取量の検討—
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概要
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本論の目的は,従来の前腕能動義手制御システム(肩システム)と肘関節運動を力源とした前腕能動義手制御システム(肘システム)による体験用前腕能動義手の作製およびこれらを用いた立方体移動時の筋電図と酸素摂取量の結果から肘システムの利点と今後の課題を考察することであった.%MVCはtriceps brachiiではシステム間で有意差はなく,deltoid (anterior) では,肘システムが有意に低かった(<I>p</I><0.05).また,立方体1回の移動に要した酸素摂取量は,肘システムが有意に低かった(<I>p</I><0.05).これらの要因として,肘システムではハーネスがないことで肩関節による手先具の方向付けが容易であること,肩システムよりは少ない筋力で手先具操作が可能となることが挙げられた.今後の課題は,義手の懸垂機構等のハード面と実際の日常生活場面における実用度の検討を行うことである.
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