MRI拡散強調画像が診断に有用であった多発性嚢胞腎に合併した感染性腎嚢胞の1例
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概要
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症例は56歳,女性.多発性嚢胞腎,慢性腎臓病にて内科通院中に発熱と左背部痛を認めた.CTにて左水腎症,左尿管結石を認め,急性複雑性腎盂腎炎と診断し,左尿管ステント留置および抗菌化学療法を施行した.発熱が持続するため感染性腎嚢胞を疑いMRIを施行したところ,拡散強調画像にて左腎下極の嚢胞の1つが高信号を呈し,感染源と考えられた.同部位にCTガイド下経皮的嚢胞穿刺術を施行し,膿汁のドレナージに成功し治癒に至った.超音波検査やCTでは感染性腎嚢胞を同定するのは困難であるが,本症例のようにMRI拡散強調画像は感染性嚢胞を特定するのに有効であると考える.
- 一般社団法人 日本泌尿器科学会の論文
一般社団法人 日本泌尿器科学会 | 論文
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