インターフェロンαおよびスニチニブによる治療にて進行後,エベロリムスの投与にて部分奏効となった腎細胞癌術後肺転移の1例
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概要
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47歳,男性.右腎腫瘍にて当院を受診.腫瘍に対し,後腹膜鏡下右腎摘出術を施行.術後病理は,Renal Cell Carcinoma, Clear cell carcinoma, pT1b, pNx, V(+),Fuhrman grade 4であった.1年後のCTにて多発肺転移が出現.インターフェロンα(IFN-α)療法,次いでスニチニブの投与を行ったが,肺転移は増大し,エベロリムス:10 mg/日の投与を開始した.投与6週後からCT上肺転移巣は縮小し,治療効果はPartial Response(PR)と判定.投与31週後のCTでもPRを維持していたが,肺転移巣は残存していたため,右肺下葉切除術およびリンパ節生検を施行した.肺転移巣やリンパ節にViableな腫瘍細胞を認めたため,その後もエベロリムス:10 mg/日の投与を継続している.エベロリムス投与後50週経過しているが,新たな転移巣を認めていない.
- 一般社団法人 日本泌尿器科学会の論文
一般社団法人 日本泌尿器科学会 | 論文
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