甲状軟骨形成 I 型の一工夫:— 外軟骨膜弁によるゴアテックスの固定 —
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概要
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甲状軟骨形成術 I 型でゴアテックスを固定するために外軟骨膜弁を利用する方法を検討し高齢の症例に行った。通常の開窓を行う前に、比較的大きな下方有茎の外軟骨膜弁を挙上する。開窓部から 5 mm 幅のゴアテックスの紐を折り畳みながら挿入した後に、外軟骨膜弁を上方の軟骨膜と縫合して窓を閉鎖しゴアテックスを固定する。これまでに 6 例の一側反回神経麻痺症例に行い、すべて良好に固定できた。高齢者や中年以後の男性では甲状軟骨板が骨化して針が貫通できずナイロン糸による固定が困難である。このような症例で、本法が有用であると考えられた。
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