術後嚥下障害への長期的対応
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概要
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頭頸部癌術後に嚥下障害を来した6症例への長期的対応を報告した。口腔癌が3名,上咽頭癌,中咽頭癌,甲状腺癌がそれぞれ1名であった。口腔癌の3名のうち2名は完全経口で退院したが再発のため経過観察中に死亡した。1名は非担癌で経管栄養のまま退院した。退院後に舌癌に罹患した。担癌で経管栄養のままである。上咽頭癌症例は非担癌で経管栄養のまま退院した。しかし,退院後に遠隔転移が発見された。骨転移への照射と骨転移と肝転移へ行った化学療法と放射線療法は大変有効であった。担癌ではあるが在宅で経管栄養を行っている。中咽頭癌症例は非担癌で経管栄養のまま退院した。癌の再発はなく在宅である。甲状腺癌症例は非担癌,経管栄養で退院した。術後のリハビリテーションが奏効したため,ほとんどすべてのものを誤嚥なく食べることが可能となった。しかし認知症のため入院を必要としている。
- 耳鼻と臨床会の論文