誤嚥防止手術における喉頭全摘出術とLindeman手術の検討
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概要
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川崎医科大学附属病院において、誤嚥防止手術における喉頭全摘出術と Lindeman 手術 (喉頭気管分離術、気管食道吻合術) について比較検討した。1991 年 9 月から 2000 年 6 月までに嚥下性肺炎患者 12 例に対して喉頭全摘出術を施行した。手術時間は平均 2 時間 34 分で、術中出血量は平均 120.3 mlであった。経口摂取までの期間は平均 19.4 日であった。2002 年から 2009 年 6 月までに嚥下性肺炎患者 10 例に対して Lindeman 手術 (喉頭気管分離術 7 例、気管食道吻合術 3 例) を行った。手術時間は平均 2 時間 33 分で、術中出血量は平均 20.4 mlであった。経口摂取までの期間は平均 12.4 日であった。手術時間は両群間で有意差を認めなかったが、術中出血量は喉頭全摘出術に対して Lindeman 手術が有意に少量であった。経口摂取までの期間は Lindeman 手術がやや短いが有意差は認めなかった。今後も Lindeman 手術を施行していく予定である。
- 耳鼻と臨床会の論文