嚥下障害に対して輪状咽頭筋切除術と喉頭挙上術と同時に喉頭枠組み手術を施行した1例
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概要
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今回われわれは高度の声門閉鎖不全を伴った球麻痺による重症嚥下障害患者に対し、全身麻酔下に嚥下と音声機能改善を目的にして、両側輪状咽頭筋切除術、喉頭挙上術と喉頭枠組み手術 (披裂軟骨内転術・甲状軟骨形成術 I 型) を一期的に施行した。その際輪状軟骨を前上方に牽引し食道入口部開大・喉頭挙上の補助効果を図った (輪状軟骨前上方牽引術)。術後 4 カ月までに坐位で普通食摂取ができ、音声機能も著明に改善し、電話での会話にも支障がなくなった。輪状軟骨前上方牽引術は音声機能に重大な支障を来さなかった。
- 耳鼻と臨床会の論文