下咽頭癌に対する頸部郭清術先行放射線治療の妥当性とQOL
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概要
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頸部郭清術後に頸部と原発巣に根治照射を施行した下咽頭癌 31 例と根治照射後再発に対して頸部郭清術を施行した 16 例を対象として術中の問題点、術後合併症、喉頭温存率、死因特異的 5 年生存率を retrospective に比較検討した。また、頸部郭清術後の quality of life (QOL) に関する補助的評価も試みた。放射線治療を先行するよりも頸部郭清術を先行して根治照射を行う場合には術中の操作、術後機能温存の点で優れる部分があり、照射先行での頸部リンパ節転移の制御が困難と予測される症例を選別して施行した場合には妥当性のある治療選択肢となると考えられた。さらに比較検討を重ねる余地があるが、頸部郭清術後の QOL の点でも優れる可能性があると考えられた。
- 耳鼻と臨床会の論文