モルモットの過換気誘発気道収縮モデルにおけるタキキニンの関与
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概要
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タキキニン受容体拮抗薬は喘息患者の気道収縮を減弱する.本研究では,モルモットの過換気誘発気道収縮 (HIB) モデルを人工換気下に過換気負荷をして,タキキニン受容体拮抗薬の選択的 NK1 受容体拮抗薬 (FK 888) と NK1 + NK2 受容体拮抗薬 (FK224) を投与し,肺抵抗,気管支肺胞洗浄液中のメディエーター・細胞分画を測定した.その結果,過換気負荷群は負荷 5 分後に肺抵抗が上昇し,FK224 投与群のみ投与濃度依存性に肺抵抗が減少し,気管支肺胞洗浄液 (BALF) 中の substance P (SP) と nerve growth factor (NGF) 濃度が低下した.細胞分画では過換気負荷群で好酸球,気道上皮細胞が増加し,FK224 投与群のみ好酸球が減少した.FK224 は,モルモットにおける HIB を阻止した.HIB には NK1 とNK2 受容体が関与し,SP と NGF が重要な役割を持つと考えられた.
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