ケアミックス型病院におけるくも膜下出血の診療経験―地域医療におけるケアミックス型病院を再考する―
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概要
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当院は急性期病床に加え,回復期リハビリテーション(以下,リハ)病床・療養病床を備えるケアミックス型病院である.市内には回復期リハ病床がなく,医療体制が充足されているとはいえない状況である.今回我々はくも膜下出血(以下SAH)の診療を通して地域医療におけるケアミックス型病院の重要性を再考する.対象は2007年4月より2010年3月までに経験した40例のSAH症例である.根治治療を行った症例は28例であった.急性期病棟から直接自宅退院した症例は6例,回復期リハ病棟から自宅退院した症例は14例,回復期リハ病棟・療養棟・介護施設を経由して自宅退院した症例が1例,地元のリハ病院転院後自宅退院した症例が1例,死亡退院が18例であった.また自宅退院した患者のうち,回復期リハ病棟を経由した患者は16名(72.7%)おり,多くが回復期リハを必要とし,SAH治療にリハが重要であることが再認識された.リハ施設が不足している状況下で急性期治療に特化して治療を行うことは十分な治療とはいえず,医療機関の機能分化が進む現在,医療スタッフが不足している地方ではケアミックス型病院という形態によって機能を集約化し治療を行うことは有用で見直されるべきと考えられる.
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一般社団法人 日本脳卒中学会 | 論文
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