頭部MRI所見による延髄梗塞の臨床分類の検討
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概要
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目的 : 延髄梗塞における神経症状は多彩であり, 従来の延髄梗塞症候群の分類では不全型と診断せざるを得ない症例を数多く経験する. 2004年KamedaらによりMRIによる画像診断に基づいた分類が報告された. 今回我々は延髄梗塞を呈した症例においてMRIによる分類の有用性について検討した.方法 : 過去10年間に当院に入院した延髄梗塞46例を対象とし, 延髄症候群による分類とMRIによる分類を比較検討した.結果 : 症候群による分類では不全型を21例認めたが, MRI分類では全例がいずれかに分類された. 解剖学的位置よりWallenberg症候群はDorsolateral type, Dejerine症候群はParamedian typeと推測されたが, 合致しない症例が多数を占めた.結論 : 延髄梗塞のMRIによる分類は, 臨床症状と病変局在の関連性, および, 病態や危険因子の解析をする上でも有用と考えられた.
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一般社団法人 日本脳卒中学会 | 論文
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