皮膚筋炎を合併した直腸癌の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
皮膚筋炎を合併した直腸癌の1例を経験したので報告する. 症例は52歳, 男性. 全身の倦怠感と脱力感を認め入院. 顔面と胸部の紅斑, ヘリオトロープ疹を認め, LJDH, CPK, ALD, 抗核抗体の異常高値にて皮膚筋炎と診断され, ステロイドの投与を受けた. 同時に行われた注腸検査, 大腸内視鏡検査にてRaの直腸癌が発見されたため腹腔鏡補助下で低位前方切除術を施行した. 病理組織学的検査の結果はmp, ly3, v2, nl (251), stage IIIa, 根治度Aであった. 術後皮膚筋炎の症状は一時軽快し, 筋原性酵素の値も低下した. 術後1年経過した現在再発はなく生存中である. 悪性腫瘍と皮膚筋炎との間に何らかの因果関係を示すものと思われた. また, 本疾患は予後が比較的不良とされ, 患者のQOLを重視した腹腔鏡補助下術式も治療法選択肢の1つとして考慮されるべきであると思われた.
- 日本臨床外科学会の論文
日本臨床外科学会 | 論文
- REFORT OF TWO CASES OF NON-PARASITIC CYSTS OF THE LIVER:ADVANTAGES OF PERCUTANEOUS TRANSHEPATIC DRAINAGE OF LIVER CYST
- SHALLOW DEPRESSED LESION OF THE STOMACH WITH MASSIVE HEMORRHAGE:5 case reports with a study of Exulceratio simplex (Dieulafoy)
- A case of chronic hepatitis C developing from hepatocellular carcinoma 6 years after elimination of serum HCV RNA by interferon therapy.
- SYNCHRONOUSLY OCCURRED ESOPHAGEAL CANCER AND MULTIPLE GASTRIC CANCERS -A CASE REPORT-
- A CASE OF THE SPLENIC ARTERY ANEURYSM RECONSTRUCTED BY DIRECT ANASTOMOSIS